大規模修繕の住民向け説明会で確認しておいた方がよいこと

こんにちは。

今回は大規模修繕の住民向け説明会について書かせていただきます。

マンション大規模修繕はマンションに住んでいる方にとっては大切なことです。マンションの場合はテナントビルと違い、居住しながらの工事となるため、住民の方への配慮が必要となります。

 

以前の記事で大規模修繕の流れを一通り紹介しました。大規模修繕は主に修繕委員会や管理会社が中心となって進めていきます。つまり一般の住民の方が知らないところで話が進んでしまうのです。

もちろん、修繕委員会が主体で行う場合は居住者によって形成されているため、価格だけでなく居住者へのストレスの軽減なども考えて選別していると思います。

 

とはいえ、居住者以外の人が頻繁に出入りするのは気持ちいいものではありませんよね。

 

説明会確認しておくべきこと

 

そこで大切になってくるのが大規模修繕説明会です。

ほとんどの場合、居住者向け説明会を行う段階では、施工会社の変更や契約の破棄などを行うことはできません。

しかし、大規模修繕で不都合が生じてしまうのは居住者の方なので、疑問点や必要事項はしっかり確認をとる必要があります。

居住者の方も説明会に参加し、当事者意識を持ちながら大規模修繕に臨むことで施工会社とのトラブルが避けられたり、満足度にもつながっていきます。

 

 

ベランダの使用制限

大規模修繕を行う場合、ベランダが使用できなくなる期間が発生します。

1、ベランダの荷物をいつまでに撤去するか

ベランダも大規模修繕の修繕ポイントですので、防水工事を行います。それに伴い私物をかたづけなければなりません。これは足場を仮設する場合でも無足場の場合でも必要なことです。

エアコンの室外機以外は基本的に撤去しなければなりません。室内に持ち込むか、場合によっては修繕委員会が植木鉢など一時的な置き場所を用意してくれる場合もあります。

高齢者が多いマンションではベランダの荷物を片付けることが困難な場合があります。そういった場合は、立会いのもと作業員がお手伝いさせていただいております。

私物が片付かない場合、工程に遅れが出てしまう可能性もありますので日程を確認しておいた方が良いです。

2、洗濯物を干せない期間

足場の有無にかかわらず、施工中に洗濯物が干せない期間は必ず出てきます。洗濯物に関する質問は必ずあります。

不都合が生じてしまいますが、洗濯物に臭いがついたり、塗料がついてしまうことを防ぐためにこの期間は確認しておいた方がよいでしょう。

3、メッシュシートが設置される期間

足場を設置する場合は足場の外側にメッシュシートを設置する必要があります。これは塗料などの汚れが周辺に飛び散るのを防止する効果と、作業員の足場からの転落を防止する効果があります。

施工期間中は建物をメッシュシートで覆われてしまうため、視界が遮られ日当たりが悪化します。また、風通しが悪くなり洗濯物が乾きにくくなる可能性があります。

無足場の場合は移動式のメッシュシートを使います。移動式メッシュシートのメリットは、施工期間中ずっと設置されるわけではなく、作業の間のみの設置で済むことです。作業を行わない夜間や、別の場所の作業を行っている間はメッシュシートに覆われなくて済むのです。

メッシュシートに覆われる期間を確認しておくのもよいかもしれません。

 

エアコンの使用について

エアコンの使用が大規模修繕によって制限されることはほとんどないと思いますが、念のため確認しておいた方がよいでしょう。

また、室外機を工事の際に動かしたりすることがあります。それにより配管に傷がついたり、戻した位置が違うなどのトラブルにつながることがあるため、修繕前の状態を写真に残しておくことをおすすめします。

 

窓を開けられない期間

足場を設置する場合は防犯上の理由から、施工期間中は常に閉めておくことが必要ですが、無足場の場合は開けられない期間は施工中のみです。

また、無足場工法では夜であっても足場も組まれていないため、防犯面では普段と変わらないセキュリティーを維持することができます。

足場を組む場合は夜も侵入が可能になってしまうため、窓を開けるのは控えた方がよいと思います。

 

駐車場の制限

立体駐車場の場合は大規模修繕の前に駐車場の修繕が行われる場合があります。駐車場の鉄部を塗装することで、風雨からのダメージを防ぐためです。これも必要な工事であるため、不便はあるかもしれませんがご協力をお願いします。

また、平面駐車場であっても仮設トイレを設置や仮設事務所を立てるために、車の移動がある場合があります。

足場を設置する場合は足場スペースを確保する必要があります。そのための場所を確保するために、一部の車の移動が必要になる場合があります。

 

敷地内に十分なスペースがあれば一時的に車の移動があるかもしれません。スペースがない場合だと、外部の敷地を確保し一時的にそこへ車を移動しなければならないこともあります。

外部の駐車場の確保は施工会社が行うことがほとんどです。つまり、大規模修繕の工事費用に含まれています。

車の移動の期間や移動場所を確認する必要があります。

 

通路の格子を外す期間

通路側の窓がある場合はその窓もシーリングのうち替えを行うために外す必要があります。シーリングの防水機能を維持するためです。

防犯面で多少の不安があるかもしれませんが、外している期間は長くはないため、さほど心配する必要はないと思われます。

不安がある方は一応確認しておいてもいいかもしれません。

まとめ

今回は大規模修繕における居住者向け説明会でよくある質問をもとに、施工会社に確認しておいた方が良いことをまとめてみました。

居住者向け説明会を通じて疑問を解決するだけでなく、施工会社の人柄を見ておくのもよいかもしれません。施工中は何度も顔を合わせます。説明会において職人さんの人柄を見ておくことがお客様の安心につながるかもしれません。

私たちは皆さまの大規模修繕がより良いものになるよう願っています。