マンションへの光回線導入工事の工期や費用の流れを詳しく解説

インターネットは、現代人の生活に切り離せないものとなりつつあります。そのため、最近では、ケーブルを接続するだけですぐにインターネットが利用できる「インターネット対応マンション」の資産価値が高まっています。

そこで、所有しているマンションの新築時や修繕の際などに、インターネットの光回線を新規で導入するにあたって、工期はどれくらいかかるのか気になる方もいるでしょう。

今回は、マンションで光回線を導入する際に必要となる工期・費用から、導入までの流れを徹底解説します。また、マンションに光回線を導入する際の配線方式も紹介しているため、所有しているマンションに光回線を導入しようと検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.マンションの光回線導入工事に必要な工期と費用

マンションなどの集合住宅にインターネット光回線を導入する工期は、最短で1ヶ月程度とされています。しかし、工事業者や工事をする建物の設備状況、共有部から配線工事をする部屋数などによって、工期は異なります。新築物件の多い年度末など繁忙期に申し込む場合は、さらに時間がかかることもあるため、マンションに光回線を導入する際は、綿密にスケジュールを立てることが重要です。

すでにお住まいの方がいる場合は、管理会社やマンションの管理組合、住民の方とのスケジュールの調整も必要となります。

インターネット光回線導入工事の費用についても、工事業者によって異なります。申し込みをするマンションの規模やお部屋の数、現在の設備状況などによって工事の費用は変動するため、最初に見積りを取ることが大切です。

複数の業者に見積りを取り、利用プランの月額利用料など費用の詳細や契約内容をしっかりと確認した上で、納得できる業者に依頼してください。工事業者によっては、工事費や機器レンタル代金など、初期費用が無料のレンタルプランもあるため、気軽に問い合わせてみると良いでしょう。

2.マンション工事で光回線を導入するまでの流れ

マンションに光回線を導入するまでの工期や費用は、施工会社や施設、依頼時期などによって異なりますが、工事の流れはマンション設備や業者が違っても、大きく変わることはありません。

ほとんどの場合、工事の開始から終了までの一連の流れは、「現地調査・スケジュール調整」「共用部までの回線引き込み工事」「各部屋への接続工事」の3つのステップに沿って行われます。

ここからは、3つのステップについて詳しく解説します。

2-1.①現地調査・スケジュール調整

工事業者の担当者が、インターネット光回線の工事をするマンションを訪問して現地調査を行います。共用部の施設の状態や電話回線、最寄りの電柱の位置、部屋数などを確認して見積りをします。

見積りや価格・サービス内容、不明点などについて確認した後、問題がなければ契約となります。契約後はスケジュールを提出し、日程を調整して工事日を決定します。
すでに住民のいるマンションの場合、可能な限り全室同じ日に工事を行うことが理想です。一度決めた日程を変更すると、その分工事は遅れます。後で変更することのないよう、スケジュールはしっかり確認して決めましょう。

2-2.②共有設備への光ファイバーケーブル引き込み

工事業者の担当者が、工事をするマンションの最寄りの電柱から、電話回線の光ファイバーケーブルを、マンションの共用スペースに引き込みます。共用スペースとしてよく利用される場所は、MDF室と呼ばれる電話用の主配線盤(MDF)が収納してある部屋です。

引き込んだ光回線を、PT(Premises Termination)と呼ばれる設置盤に接続します。これで、屋外からの光回線とマンション内の光回線がつながった状態となります。

次に、PTからマンション内の光回線を、集合型回線終端装置などの装置に接続します。防塵のためのラックはすべて、工事業者のほうで用意してもらえます。MDF室の広さや接続する回線の数によってラックの大きさを変えられるため、工事業者に確認すると良いでしょう。

2-3.③共有スペースから各部屋へ光回線接続とコンセント部の工事

共用部分から各居室へ、既存の電話回線やケーブルを利用して接続します。各居室では、電話回線のジャックを交換したり、装置の設置をしたりして接続工事を行います。

すでに各部屋に住民がいる場合は、接続工事を行う周辺は邪魔にならないように片づけておくよう、住民に周知しておきましょう。また、住民の方には、工事の際にはやや音が響く点や、作業の進捗により各部屋に訪問する時間は多少前後することも伝えてください。

接続テストを行い、無事に通信ができていることが確認されれば、工事は完了です。各部屋のLANコネクタや装置とパソコンをLANケーブルでつなげることで、ネット回線はすぐに利用可能となります。

無線LANを利用するためには、以下のどちらかの方法で工事を行う必要があります。

  • 住者が各自で無線LANアクセスポイントや無線ルーターを設置する方法
  • 施工業者に工事をしてもらう方法

後者は、施工業者によって用意されているオプションでWi-Fiプランを導入する方法です。住民は、設備を用意しなくても、すぐに無線LANに接続できます。
昨今では、パソコンを所有せず、スマートフォンやゲーム機でインターネット接続を行うユーザーが増えているため、Wi-Fiプランが推奨されています。

3.マンションに光回線を導入する際の3つの配線方式

マンションで光回線を共有する共用利用方式には、3つの配線方式があります。マンション内の配線によって利用できる方式が異なるため、利用できる配線方式は事前に確認しておきましょう。

ここからは、「光配線方式」「VDSL方式」「LAN配線方式」の3つの配線方式について詳しく紹介します。

3-1.光配線方式

電柱から引き込んだ光回線をPT接続し、MDF室にスプリッタもしくはパッチパネルなどの設置を行った後、PTから光ファイバを接続します。

スプリッタもしくはパッチパネルなどの設備機器が最適であるかは、申し込み内容や既存の設備より診断します。スプリッタの場合は工事業者が設置を行いますが、パッチパネルなどの場合は、マンションオーナーや管理組合代表者による設置となるため、覚えておきましょう。

MDF室にパッチパネルなどを設置した場合、配線工事は建物所有者側で行います。マンション内の電話配管を利用し、引き込んだ光回線を各部屋に設置した回線終端装置に接続します。

回線終端装置とパソコンをLANケーブルでつなぐことと、無線LANの設定は、住民の方が行います。

3-2.VDSL方式

電柱から引き込んだ光回線をPT接続した後、PTからマンション内の光回線を集合型回線終端装置に接続します。集合型回線終端装置とVDSL集合装置をLANケーブルでつないで、共用部の作業は終了です。

すでにマンション内に設置されている電話回線用ケーブルを利用して、集合型回線終端装置から各戸に設置したVDSL宅内装置へ光回線をつなぎます。VDSL宅内装置の設置は、工事業者が行う場合と、マンションオーナーや管理組合、住民のいずれかが行う場合があるため、事前に確認しておきましょう。

VDSL宅内装置とパソコンのLANケーブルでの接続、無線LANのパソコン設定は、住民の方が行います。

3-3.LAN配線方式

PTからマンション内の光回線を集合型回線終端装置に接続した後、共有スペースから各居室へLANケーブルを引いて接続します。施工に必要な配管は、電話回線を利用します。

各居室では、電話回線のジャックを交換して、LANケーブルの差込口を追加する工事を行う必要があります。

LANコネクタとパソコンをLANケーブルで接続することと、無線LANの設定は、住民の方が行います。

4.まとめ

工期や費用は、いずれもマンションの規模や設備、工事業者によって異なるため、まずは見積りを依頼することが重要です。

マンションへ光回線の導入を依頼する際、すでに住民がいる場合は、必ず住民と綿密なスケジュール調整を行った上で、工事を進めてください。

光回線の配線方式は、マンション内の配線によって異なります。そのため、まずは利用できる配線を調べた上で、所有しているマンションに適した配線方式を選びましょう。