大規模修繕は修繕委員からすると、大変、面倒、など、あまり嬉しくないものに映りがちです。
しかし、しっかりと計画をもって修繕を行っていけば、手間を上回る成果が生まれるのも事実。今回の記事では修繕委員会が主体となって大規模修繕を行うメリットを紹介します。
修繕委員会が舵を取るメリット
例えば、外灯の整備や車椅子の方のためのスロープの追加など、利便性の向上であったり、植栽の整備やエントランスの整備など、景観の向上であったり。
他には、防犯設備の追加で住民の安全性を高めることも可能になりますし、
給水システムを更新して、将来的な保全費を削減することも可能になります。
そしてこれらは全て、最終的には住まいの資産価値向上につながります。
また、大規模修繕を修繕委員会の主導で行っていくことのメリットとして、修繕費の維持、経済的負担の軽減に繋がることも外せない点です。
近年多い事例として、修繕費が足りなくなり、一時金という名目で修繕費を別途徴収されたり、修繕費の値上げなどがなされたりするケースが増えています。
管理会社は請求するだけですが、支払う側としてはとても頭の痛い問題です。
しかしこれは、修繕委員がしっかりと主導権を握っていれば回避できることがあります。
適正な金額をしかるべき時期、場所に投入し、無駄な費用を削減するのです。
管理会社に完全委託ももちろん良い面があります。
手間はかかりませんし、委員を進める上で発生しがちな住民間の軋轢を避けることも出来ます。
しかし、出来る限り修繕委員で進めるべきというのが当コラムの主張です。
管理会社の思惑
管理会社も商売ですから、なるべく自社の利益が増えるように見積もりを提示してきます。
その中に本当に必要ないものが含まれていることは珍しいことではありません。
その見積もりをしっかり見極め、必要ないものを削り、今後の修繕計画自体をより良いものにしていくことが出来る、というのが一番のメリットでしょう。