足場のいらない修繕工事とは

マンションを有する際、どうしてもいずれ修繕工事を行う必要があります。時間が経つにつれさまざまな不具合が出てくるからです。そして修繕の際には、足場で建築物を囲み作業するのがこれまでの一般例でした。

しかし、足場のいらない大規模修繕工事として「ブランコ工法」という工法があります。これは、屋上からロープで吊るして空中にいながら作業を行うものです。 空中で吊るして高所で作業することは危険で難しいのでは…と疑問を持つ人も多いでしょう。ですが結論から言いますと、「足場上での作業よりも安全」なのです。その理由として以下のことがあげられます。

建設業で最も多い死亡事故は足場からの落下です。そして比率上、足場の組み立て作業中と解体作業中の合計死亡率が35%。これに足場上での作業中・移動中の合計死亡率を合計すると、おおよそ92%にもなるのです。 なぜこんなにも死亡事故が多いかというと作業効率を考えて命綱を付けずに作業を行うからです。 命綱を使用しない足場に比べ、ブランコ工法では常に命綱がついているので安全なのです。

また、足場のいらない修繕工事には、ゴンドラに乗りながらの工法もあります。ですが、ゴンドラの方はブランコ工法よりも一般的にコストが高くなります。

ブランコ工法は他にもメリットがあります。足場を作る際の騒音もなく、シートで囲わないので風通しはそのままで太陽光も遮りません。 また、工期が延びてしまっても、足場の解体の必要がないのでスケジュール調整がしやすいということもあります。

人により、どの方法で修繕工事したいかは違うのかもしれませんが、ブランコ工法はオススメの工法の一つです。一度比較検討してみると良いでしょう。