改修とはどんな意味?混同されがちな用語との違いと改修のメリット

改修は建物に長期間住むにあたって欠かせない工事です。日常生活では「改修」という言葉はなじみがないため、下記のような悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
「自宅の改修をしましょうと言われたけれど、一体どんなことをするのかな」
「修繕・改修・リフォームなど、似たような言葉があってよくわからない…」
この記事では、改修と混合しやすい用語の違いから、改修の具体例・メリットまでまとめて解説します。

 

 

1.改修とは?

 

長年住んでいるとどうしても、修繕や改修、リフォームなどが必要となってきます。
しかし、施工業者に自宅の問題点や直したい点を相談しても、「改修がおすすめです」「リフォームしましょう」などと違う意見を言われることがあります。そもそも、修繕・改修・リフォームなどの工事内容に、どう違いがあるのか知らない人も多いものです。
そこで、まずは住宅工事において、改修とは何かをしっかり理解し、必要な工事を選択できるよう知識を深めましょう。それぞれの工事内容をしっかりと理解していれば、安心して業者に依頼することができます。

1-1.「改修」の意味

改修とは、建築物の「修理」と「改良」を行う工事のことを指します。
建築物を長期間使用するにあたり、老朽化や不具合は避けられない問題です。同時に、建築物に対する、住居者の希望も時間によって変化してきます。改修を行うと、老朽化や不具合が起こったものを修理して安全性を保てるだけでなく、家族の希望に合った改良を行い、利便性を向上できます。

改修は一般的に住宅用語として広く浸透している言葉で、業者との打ち合わせやマンションなどの管理組合などでも使用されます。

 

1-2.「改修」と混同されることが多い用語との意味の違い

「改修」そのものの意味が分かったところで、続いては混同されることが多い用語との意味の違いについて見ていきましょう。

以下は、似た意味合いを持つ用語の意味をまとめた表です。そのうち、「改築」以外は法律上で明確な定義がありません。そのため、使用する人によって同じ工事内容でも呼び方が変わることもあります。混乱しやすいため、どのように違うのか1つずつ押さえていきましょう。

改修 意味 建物の不具合と老朽化した箇所を修理・交換し、改良も行うこと
古くなって軋んでいた廊下のフローリングを張替え、足腰が悪くなった住人のために手すりを付けた
修繕 意味 建物の不具合箇所を、修理・交換し、建築当初の水準まで回復させること
故障した給湯器を新築時と同等の機能を持ったものに交換した
改装 意味 間取りや床面積は変えないで、建物の外装や内装などを新しいものに変えること
模様替え・新装と同義
店のインテリアの変更に合わせ、畳敷きをフローリングにした
改築 意味 建物の一部もしくは全部を取り壊し、床面積や構造・階数・規模・用途は変えずに、建て替え・間取りの変更を行うこと
(上記は法令上で定められた意味だが、一般的にはリフォームを指す言葉として使われることも多い)
建物の中の壁を取り壊し、1つの大きな部屋を作った
リフォーム 意味 建物を建築当初の水準まで回復させること
修繕との違いとして、修繕は「不具合箇所」の修理を行い、リフォームは不具合がでていないが古くなった部分を建築当初の水準にまで回復させる工事を行うことを指す
古くなって黄ばんでいた壁紙を張り替えた
リノベーション 意味 建物の利便性向上のために間取りや内装・配管などを見直して造り変え、新たな価値を与えること
収納がなく不便だった部屋に納戸を作った

2.改修が必要な状態とは?よくある改修工事の具体例を紹介

自宅の改修が必要な状態とは、「建物に不具合が生じている」もしくは「生活の変化で住宅に不自由さを感じている」の2パターンです。それぞれどのような問題がよく発生するのか、その際にどのような改修工事を行うべきなのか、代表的な工事内容を確認しておきましょう。

 

建物の問題点 工事内容
トイレや洗面所の水漏れ、
屋内外の排水溝のつまり
修理もしくは新しいものと交換する
屋根や天井からの雨漏り 屋根や外壁のヒビ割れから雨が入り込まないように目地の穴埋めや防水シールの施工を行う
規制強化・劣化によって所定の耐震性を満たしていない 柱・大梁・耐震壁などの建物の構造に耐震要素を付加する補強工事を行う

 

家族の生活の変化 工事内容
家族の高齢化、
要介護となった
車椅子の使用や高齢化に足腰の衰えには、部屋と廊下間の僅かな段差でも障害になるため敷居をなくしたり、スロープやエレベータを設置する
ベッドに寝るようになった 今まで、布団を収納していた押し入れを、洋式のクローゼット作り変える

 

3.改修による4つのメリットとは?

改修には大きな費用もかかるため、改修を行わず、問題が起きた際は修繕のみ行うことも少なくありません。修繕だけで十分なケースも存在しますが、長い目で考えると改修を行う方が費用的にも安く済む場合もあります。
そのため修繕で済ませるのか改修まで行うのか、改修のメリットを把握したうえで検討する必要があります。
改修をすることで得られる4つのメリット「建物の安全性の向上」「設備レベルの向上」「住み心地の向上」「資産価値の向上」を紹介します。

3-1.安全性が向上する

改修で建物の補強・防犯設備の追加などを行うため、建物の安全性が向上します。

「耐震設備」と「防犯設備」は数年で大きく技術が進化するほどは技術革新が進んでいる分野です。建築時に最新の設備を取り入れていたとしても、10年後には不十分な設備となっていることも少なくありません。

改修を行う際は、耐震診断を行うなど現状レベルの確認・専門家の意見もふまえながら、施工内容を決めると良いでしょう。

3-2.設備レベルが向上する

日々の使用により、設備は劣化するため、改修を行い、設備を最新のモデルに交換することで、設備レベルを向上させられます。

具体的な改修の内容としては、水回りの取り替えやオール電化への対応、省エネ製品への交換などです。

住宅設備も耐震・防犯設備と同様に技術革新が進んでいます。そのため改修によって既存設備と最新設備を入れ替えて設備レベルの向上を図ることで、より利便性が良い建物になります。

3-3.住み心地が向上する

生活スタイルは建築当初から変わっているケースも多いです。改修工事をすることで、バスユニットの交換やバリアフリー化など、家族の希望に合わせた設備を付けることができるため、住み心地の向上に繋がります。

具体的には、介護を想定した大型のバスユニットへの交換や階段に手すりを設置、昇降機の取り付けのほか、床暖房の設置などが挙げられます。設備によっては安易に交換できないものも多く、改修時によく検討する必要があります。

普段、使い勝手の悪さを感じている設備は定期的に改修することで、個別の交換や修繕よりも工事費を節約することが可能です。

 

3-4.資産価値が向上する

不具合が起こった際に劣化部の修繕するだけでは、経年によって設備全体の老朽化が進んだり、時代に合わない設備などが残り、建物の資産価値が低下します。

建物を定期的に改修することで、状態の良さを保ち、機能が高い設備を設置することができます。そのため修繕だけを行っている建物に比べて、資産価値を向上させることが可能です。

 

4.まとめ

改修とは、建物の修理・改良を行う工事です。改修を行うことで、住環境をより良くすることができ、売却時の資産価値を上げることができます。
雨漏りなど、建物に何か問題が起きた際は、修繕を行うのか・改修を行うのか将来性も考慮しながら検討しましょう。

建物は丁寧にメンテナンスをしていても、経年劣化は避けられません。大きな問題点がなくても、建物の老朽化に伴う定期的な改修を行うことが大切です。施工業者などに相談しながら、より良い住環境を整えていきましょう。