大規模修繕工事を足場なしで行う方法|種類やメリットについて紹介

大規模修繕工事とは、マンションや大型ビルなどに生じた経年劣化を修繕するための工事です。建物は老朽化するにつれ劣化や不具合が現れるため、状況を回復するために工事が行われます。

大規模修繕工事の工法には「足場付き工法」と「無足場工法」の2つがあります。足場の設置を避けたい場合は、「無足場工法」を選択しましょう。

この記事では、大規模修繕工事を足場なしで行う方法に関して解説します。無足場工法の種類やメリット・デメリット、大規模修繕工事を無足場工法で行える業者も紹介するため、参考にしてください。

1.大規模修繕工事は足場なしでも行える

マンションなどで大規模修繕工事を行う場合、基本的には足場を設置する必要があります。
足場の設置は一般的な工法で「足場付き工法」と呼ばれ、作業員の安全性の確保や、作業効率の向上という点がメリットです。足場を確保しつつ、建物全体を覆うことができるため、高い位置や建物の隅でも作業しやすくなります。

足場付き工法のデメリットとしては、コストが高くなる点が挙げられます。
足場を組み立てるときには時間とコストがかかるだけでなく、大きなトラックなども必要です。また、修繕工事期間中は日当たりや風通しが悪くなるため、居住者や建物利用者が不便な生活を強いられてしまいます。

足場付き工法には、上記のようなメリット・デメリットがあります。ただし、全ての修繕工事が足場付き工法で行われているわけではなく、近年は足場なしでも修繕工事を行える工法があるため、選択肢も広がっている状態です。

2.大規模修繕工事を足場なしで行う方法の種類

大規模修繕工事を足場なしで行う方法には、おもに2種類の方法があります。それぞれで方法が異なるため、事前に把握しておきましょう。

◯ロープによる工事
ロープによる工事は、屋上に設置したロープにフルハーネスを装着してぶら下がり、レスキュー隊のように作業する方法です。
屋上から外壁を伝いながら、作業箇所に降りて作業をする形式となります。ただし、修繕範囲が広かったりひび割れが大きかったりすると、作業は実施できません。

ロープによる工事は作業員の移動範囲が限られるため、修繕の規模には限界があるといえます。

◯ゴンドラによる工事
もう1つの方法はゴンドラによる工事です。
屋上から数名が乗れるサイズのゴンドラを下ろし、ゴンドラを動かしながら作業する方法となります。ゴンドラを使った無足場工法では、修繕範囲が広い場合でも作業が可能で、ロープによる工事よりも足場の安定感があります。

ロープと比べて作業効率がよく、広い範囲の作業が可能です。ただし、建物の形状によってはゴンドラが設置できない場合もあるため、必ず実施できる方法ではありません。

3.大規模修繕工事で足場なしの無足場工法を選ぶメリット・デメリット

無足場工法にはいくつかのメリットがありますが、デメリットもある状態です。住居者の生活を保つことや、クレームを避けるためにも、事前にメリット・デメリットの把握が重要となります。

ここでは、大規模修繕工事で足場なしの無足場工法を選ぶメリット・デメリットを、それぞれ4つずつ解説します。

3-1.【メリット】工期・費用を抑えられる

無足場工法のメリットは以下のとおりです。メリットには工期や費用を抑えられる点以外にも数多くあるため、参考にしてください。

◯施工期間が短く済み、工事費用を抑えられる
無足場工法の大きなメリットは、施工期間と費用面です。足場付き工法の場合は足場設置の労力と費用がかかりますが、無足場工法の場合では足場を設置する必要がありません。そのため、施工期間全体を短縮でき工事費用も抑えることが可能です。

◯狭い場所での作業や部分的な修繕ができる
特定の箇所や狭い部分を修繕する場合は、無足場工法が向いています。
多くの場合は建物全体を覆う必要がありますが、隣の建物との隙間が狭く足場が組めない場合、修繕工事ができません。しかし、無足場工法であれば部分的な修繕ができるため安心です。

◯防犯面が安心である
大規模修繕工事は、基本的に長期間の工事となります。工事期間中は部屋のすぐ外に足場が設置される状態となるため、部外者の侵入が懸念点です。無足場工法であれば外部からの侵入は発生しないため、防犯面でも安心が保たれます。

◯マンションの景観が保たれる
足場付き工法で工事をする場合は、マンション全体を足場やメッシュシートで覆う必要があるため、景観が悪くなってしまいます。加えて、日光も入りづらくなるため、生活の質が低下することも考えられます。
しかし、無足場工法であれば足場を設置する必要がありません。マンションの景観を損なわず、居住者への影響も最小限に抑えることができます。

3-2.【デメリット】選択できない場合がある

無足場工法のデメリットは以下のとおりです。

◯マンションの形状や規模によっては選択できない
無足場工法は、屋上からロープやゴンドラを使って作業する工法となりますが、建物によっては選択できない場合もあります。マンションの形状や規模によっては難しい場合があるため、事前の確認が必要です。

◯修繕箇所の規模によっては選択できない
無足場工法は狭い場所での作業に適している一方で、広範囲の作業には適していません。
足場付き工法とは違い、自身で器具を装着したり、ゴンドラを移動したりしなければならないためです。広範囲の移動が難しいため、修繕箇所の規模によっては選択できないこともあります。

◯修繕箇所を第三者が確認できない
足場があれば誰でも作業完了箇所を確認できますが、無足場工法の場合は第三者による確認ができません。修繕箇所の部分で写真を撮影してもらうなど、確認したい場合は作業員への依頼が必須です。

◯無足場工法を実施できる業者が少ない
足場のある方法が一般的であるため、無足場工法を実施できる業者が少ない点もデメリットです。実際に依頼する場合は、実績のある業者に頼むことでトラブルを防ぐことができます。

4.大規模修繕工事を足場なしで行える業者を紹介

大規模修繕工事を足場なしで行いたい場合は、無足場工法の修繕施工実績が数多くあり、専門知識の豊富な業者がおすすめです。
「ブランコマン」は無足場工法に強く、大規模から小規模の案件まで請け負っている業者です。ブランコマンがおすすめの理由としては、以下のような点があります。

◯施工数が多く、事例もわかりやすい
施工数が多くサイトにも詳しい事例が載っているため、施工時のイメージも付きやすくなります。実績が豊富であることから、安心して依頼することが可能です。

◯アフターサービスが充実している
工事中はもちろん、工事後のメンテナンスにもしっかり対応しています。工事完了報告書やアフター定期点検の際には書面がもらえるため、工事完了後も安心です。

◯ブランコ工法について熟知している
無足場工法の1つであるブランコ工法は、どの会社でもできるわけではありません。ブランコ工法に特化しているブランコマンは、サイト上でも足場付き工法との比較表やデメリットについての解説をしています。

無足場工法を行いたい場合は、ブランコ工法を熟知しているブランコマンに依頼しましょう。

まとめ

ここまで、大規模修繕工事を足場なしで行う方法や、無足場工法の種類とメリット・デメリットなどを中心に解説しました。

無足場工法には、ロープによる工事とゴンドラによる工事の2種類があります。足場の組み立て・解体費用がかからず、工期や費用を抑えられる点は魅力です。また、マンションの景観も保たれるため、居住者への悪影響も最小限に抑えられます。

今回紹介した無足場工法の種類やメリット・デメリットを参考に、大規模修繕工事の工法を検討し、無足場工法を実施しましょう。