マンション大規模修繕の作業内容の1つに、マンションが外壁タイルの場合のタイル補修があります。
自然環境における温度差・地震・湿気など、様々な要因による経年劣化によりタイルは粘着力が弱くなり下地との間に隙間が生まれてきます。この状態を「浮き」といいます。
浮いていてもすぐには落ちませんが、放置すれば落下し大事故に繋がってしまう恐れがあります。
この「浮き」は見た目ではわかりにくいので、プロの診断士による調査が必要となります。その診断には、パールハンマー(打診棒)という金属の棒を用います。パールハンマーで叩いた時の音で浮きを確認するのです(隙間があるほど音が独特な反響をするため確認できます)。
このような調査を行い、補修が必要な際にはタイル補修が必要になります。浮きの補修方法には、主にアンカーピンニング注入工法が用いられます。また、もし浮きが広範囲ならば張替えることになります。
マンション大規模修繕において、このようなタイル補修にかかる実際の費用は足場をかけて躯体全体の調査をしなければはっきりと出てきません。しっかり調査した後でなければ、コストの実数が見積もれないからです。
そのためどの位の規模で補修の必要があるのかも、どれくらいコストがかかるかも、修繕前では不確定であることが多いのです。
補修範囲が広かった時のために、できるだけコストを抑えることも検討しておいた方が良いでしょう。
そのコスト削減の手段の1つとして、ブランコ工法があります。
この方法であれば、足場を設置しなくても躯体の調査が可能となります。また、足場の設置と撤去の工期がかからず、その費用もグッと抑えられます。
とてもコストがかかるのがマンション大規模修繕です。そして予想以上にコストがかかる可能性を持つのが外壁タイルの補修でもあります。予定以上にコストをかけないためにも、ブランコ工法による大規模修繕工事を検討するのも一つの手段です。